大人の女三人がぐだぐだ

手紙。


大げさではなく、一日一回はこの手紙のことが頭をよぎるようになって5年以上が経ちました。大変な爆弾を残して旅立ってくれたよな~、と。まあ、彼女らしいと言えば彼女らしいのですが。
ずーっとずーっと、もやもやと考えていたのですが、実はわしにとっての答えは、なぜか数か月前に出たのです。


ニトロが旅立った日、つらい現実を目の当たりにしたムーニョとムニョムニョは、夜に病院から家に帰るなり「ママが何か手紙を残してるかもしれない!」とニトロの部屋を探し始めました。結局何も見つからず、ニトロの服のにおいをかぎながら茫然とする二人。何かひと言でも書かれたメモでも見つかっていれば、彼らにとっては一生の宝物になったはず。もう二度と、話して触ってキスできない大好きなママからの手紙、彼らにとってこれはただの手紙ではありません。
当時ムニョムニョは、母を失ったショックで慢性の学校嫌いが輪をかけて悪化し、登校拒否になりました。転校に転校を重ね、徳男義兄さんが苦労してやっと見つけた「何とか行く気になる学校」へ、今でも片道1時間以上かけてバスと船を乗り継いで通っています。
明るくやさしくユーモアに長けていますが、ニトロの分身とでも言っていいような繊細で感受性の豊かな二人。時間と共に傷がすっかり癒えたなんて、わしには思えません。毎晩泣いているはずなんです。今でも。数か月前に、わしの住む国へ一人で国際線フライトと電車を乗り継ぎ遊びに来たムーニョ。6日間食べて遊んで、帰りに空港まで送っていき1時間以上もくっちゃべった後ゲートに向かう前にひと言ぽつり。
「帰りたくないなぁ。」
ママのいるベルリンに戻るのであれば、きっとこんな言葉はでなかったんじゃないかと思います。

おばばかかもしれませんが、こちらの胸が苦しくなるくらい周りへの気遣いがあって心やさしい二人。
喧嘩ばかりしているけれど、目の見えない絆でがっちりと繋がっている二人。

書いてあることはなんとなく想像できるんです。
おなかにいたときどんなにしあわせだったか、生まれたときどんなに感動したか、1才になって立ったときどんなにうれしかったか、そしてこの手紙を開く今、どんな大人になっていても愛している・・・、母親が子供に言いたいことなんておそらくこんなことでしょう。
ムーニョにだけ書かれた会いたくてたまらない母親からのこんな言葉が、自分にはなかったムニョムニョ。みんなの前で手紙を開ける?少なくともその瞬間、わしはそこにいることなんて苦しすぎてできません。
今になって、一通の手紙ごときでこれまでの辛い時間を乗り越えてきた彼らの全てが台無しになってしまうなんてことがあってはいけないと思うんです。そんな強い絆の二人だから手紙ごときで台無しになんてならない、なんてことは、誰にもわからないと思うんです。
この手紙が本当に本当にニトロにとって大事なものならば、当然ムニョムニョにも書かれているはずです。
流行りのドラマに感化されて書いた一通の手紙が、繊細なムニョムニョの性格を考えると十分に可能性のある取り返しのつかない残念な結果を招くぐらいなら、わしらが破り捨て、ムーニョに見せなかったという罪悪感を墓場まで持っていく。見せなければと思っているのは、この手紙を知っているわしらの勝手な義務感と正義感、そんなの無駄な感情だときっぱり捨てるほうが、大きな未来が待っている彼らのためなのではないか、と。

彼らにとって大事なママかもしれませんが、わしらにとっても40年以上繋がっている大事な姉です。彼女のこの字、これを見ただけでも彼女のことをこと細かくいろいろと思い出せる。彼女だったら、ムーニョだけにそんな手紙を渡すだろうか?ムニョムニョには秘密にしておこうね、と言ってでも渡すだろうか?彼女の気持ちを考えたら、そんな手紙、この5年以上泣いて泣いてがんばってきた彼らにとって百害あって一利なしです。そうじゃないかな?ニトロ。

というわけで、わしの答えは、4.この手紙はいっそなかったことにする です。






今日、旦那のりおにこの手紙のことを話し、意見を聞いてみました。
すると、目からうろこの答えが返ってきました。

まむ「かくかくしかじか。というわけで、どうしたらいいと思う?」
(5秒ほど考えた後)
のり「その手紙はまだ誰も開けてない?」
まむ「誰も開けてない。」
のり「今持ってる?オレが開けてみる。」
まむ「(見たいだけじゃねーのか?)日本だよ。すぱなが持ってる。」
のり「まず開けてみろ。それからだ。」
まむ「開けてどうすんの?」
のり「どんな内容かわからんと答えようがない。」
まむ「(宝の地図かなんかだと思ってんのか?)ただの手紙だよ。大好きだよ、とか書いてあんじゃない?」
のり「それなら、あと3年ある。どっかの機関に頼んででもいいから名前だけムニョムニョに変えた全く同じ内容のニトロと同じ筆跡の手紙を作らせろ。」


さすがこういう国の人だけあって、偽造とか当たりまえに手段のひとつか。

というわけで、夫の答えは、5.もう一通偽造する でした。





コメント

ニトロさんはすぱなさんとまむたんを絶対的に信頼していただろうからこの手紙をたくしたんだろうと思います。だからニトロさんが旅立ってからムーニョとムニョムニョを見守って来たお二方の決断に賛成すると考えます。
開けてみる、という意見に個人的に賛成です。それからもう一通偽造するか、無かったことにするかを決めていってもいいのではないでしょうか?そこで何を墓まで持ってくのを決めてみてもいいと思うよ。

オバハンになった証拠でしょうか、この「成人」イコール20歳の方程式は最近当てはまらない気がします。自分自身未だに20代に起こった事をうだうだ引きずっていますし、20歳になったからといってそんな大きなことを受け止められる準備が出来ているかといったらそうでもない気がします。ムーニョとムニョムニョがニトロさんの事を彼らなりに消化してからお手紙を渡すのもアリだと思います。それは彼らが何歳になった時と言う「年齢で決めること」ではなく彼らの心がいつか何かしら強くなってから、だと考えます。その頃になれば実は開けたんよ、ごめんね、な、お二方のの気持ちと彼らより先に開けたという事実がすんなり理解できるのではないでしょうか?



どんな選択をして
どんな結果になっても
間違えた
なんて事には、ならないと思う
それは、人生の最後に分かるんじゃないか?と。
ニトロさんだけだな。知ってるのは。
たぶん

当時ね、ムニョムニョは一歳になったばっかりで、
で、わしら夫婦やキングははじめて会ったこともあって、
何度か会ったことのある3歳のムーニョよりも、
ムニョムニョへの注目度・可愛がり度・構い度が高かったんよね。
たぶん、わしらだけでなく、キング&クイーンも。
で、けっこうヤキモチ焼いたり拗ねたりしようったんよ、ムーニョが。癇癪起こしたりして。

そんな小さかった彼の気持ちを慮ったこと“も”書いたとニトロから聞いたような気もする。
(もしも開封してみてそげなこと書かれてなかったらごみん。)

そういう意味で最初はムーニョにだけ手紙を書き(けっこうな時間をかけて書きよった気がする。)、
後日またゆっくりムニョムニョへの手紙も書くつもりじゃったけど、
まあニトロってかなりのうっかりさんなので(笑)、すっかり忘れてしもうたんじゃろうなあ。

「みんながムニョムニョばっかり可愛がる。」と泣きよったちいさかったムーニョ。
「みんながムーニョばっかり男前って言う。」とムニョムニョが泣いたのは2年前じゃったかなあ。
なんか自分のこどものころの感情を思い出して(忘れとるわけじゃないけど。)、
ここ数日はほんとうにいろいろ考えてます。

で、個人的には手紙を開封してみるという案は、“わしは”、反対です。
ニトロがムーニョ宛てに書いた手紙を、
彼女が亡くなった、ムーニョにしかないこの手紙をどうしよう、
という理由でムーニョ以外の人が開封するのは・・・、
ん~、それはやっぱりやってはいけんことのような気がする。

ニトロがこどもたち(や、わしら家族に)メモを残さんかったのは、
彼女はぜったいに死なないつもりじゃったんです。
最後に電話で話したときに言いよったんです。
「どう考えても死ねんのんよ。」って。
じゃけえ、亡くなることを想定して遺言の類のようなメモを残すことはせんかったんだと思います。
意地でも。

いろいろ考えすぎてまとまりのない文章になってもうてすんません。
しかも解決策はいっそ思いつかんし。

そうそう、
筆跡を真似てくれるプロを検索してみたんじゃけどヒットしませんでした。
(開封反対と言っておきながら。)

大人の階段はいつからのぼる?

>ロデニの娘さま
信頼して託されたと思うとうれしいのですが、今となってはこれはもう普通の手紙ではなくなってしまったので、一体誰の判断に従えばいいのかますます悩んでしまうのです。
確かに、20才というリミットがネックだよね。生前のニトロと話したことがあるのを思い出した。「わしらが子供のころと違って今の子供たちって幼稚じゃない?」って。その言葉が適切かどうかはわからないけれど、確かに昭和の子供たちの方が妙に大人になりたがって、いきがっていて、精神面でもっと考えたり悩んだり己と戦っていたような気がするのだけれど、どうだろう。
そう考えると、20才という枠をちょっと大目に見てもらって、もうしばらく彼らの気持ちを見守る時間をもらいたいものです。
なんともコメントしがたいトピックだったろうに、ありがとう。

そうなんです。

>おっくちゃん
結局はニトロしかわからないんだと思う。ゆえにいろいろと悩んでしまうのです。
なるべく彼らの気持ちを傷つけないように、というのが最優先なのは家族みんないっしょの思いなのですが、じゃあそのためにはどうすれば?と、悶々としています。
おひさしぶりにコメントいただけてとてもうれしかったです。ありがとうございます。

わしらは試されているのだろうかね

>すぱな
もう、何がいけんことか考えすぎてわからんようになってしまったんよ。ムーニョだけに渡すこと、ムーニョだけに秘密で渡すこと、捨ててしまうこと、先に開けてしまうこと、偽造すること・・・。考えて考えて、でもわしは思ったんよ。これからの彼らにこの手紙は本当に必要なものかな、と。
わし、のりおによく言われるんよ、「未来を見よう」って。最初はそれって体のいい言い訳や逃げ文句だと思っていたし、「過去がなければ今ののりおはいないんだから!」と反論していたけれど、でも、考えても納得できる答えがでないときはこういう考え方も必要なときもあるのかな、と。
わしの答えものりおの答えも、共通しているのは「ムーニョだけに手紙は渡さない」ということ。
これって、末っ子の考えなのだろうか。

ニトロが遺書のようなものを残さなかった理由はよくわかってた。それなら余計に、この手紙を二人が開けることによって、何らかの形で遺書になってしまうのではないだろうか。

結局、答えは出ないね。どうしたもんだか。

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年末年始の旅行記最終章をアップしたいのに鈍い頭痛が続いて使い物にならん毎日です。脳外科でCTを撮ったけど異常はなし、やっぱり毎年恒例の木の芽時の絶不調なのか、それともそれともやっぱり更年期か・・・。(すぱな)

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