宝くじが・・・!! 番外編
ある会社の社長さん(k氏)とは、年に数回家族ぐるみで飲みに行く仲です。
今は娘さんが会社を継いでおられ、k氏は引退してもおかしくないお年ですが、今も現役で娘さんといっしょに仕事をされている、いわゆる「辛抱人」。
数十年前の話。
k氏は銀行にわずかばかりの定期預金をしたそうで、キャンペーンということで1枚の宝くじをもらって帰ったそうです。
1枚の宝くじに大きな期待をできるわけもなく、しかし忘れることもなく抽選結果を見てみました。すると5000万円が当たっているではありませんか。k氏のびっくりは相当なものだったそうですが(そりゃそうだ)、迷うことなくほぼ全額を会社に投資し、いつもの仕事仕事の日々が続いたそうです。
さらに数年後。何の気なしに買った宝くじで、なんとまた5000万円が当たったそうです。k氏はまた全額を会社に投資しました。
さらにさらに数年後。
k氏と些細なことで喧嘩になったk氏の奥さんはぷいっと家を出て行ったそうで。すぐに戻ってくるだろうと気にも留めていなかったk氏。しかし、その日の夕方。
奥さん、ご両親のお墓の前で倒れて死んでいたそうです。
「人生っちゅうもんは、何が起こるかわからんよ。」先日飲みに行った際、隣に座っている30才の知的障害である息子さんの口についたご飯つぶを取りながら、k氏はそう言っていました。
人生は、プラスマイナスゼロなのかもしれません。
「1枚でも当たるときゃ当たる」が口癖になった父キング。逆言えば何枚買っても当たんないもんなんだけどね。

←さあ、そろそろ抽選結果!

宝くじが・・・!! 後編
当選番号発表の日が来た。
しかし当日はチェックしないことにした。ちょっと寝かしたほうが、「えー!?見るの忘れてたけど当たってた!!」風になってるのを夢見たい。こんなシナリオ作ること自体もう当たる気がしないが。
抽選から1週間後、宝くじ公式サイトで「抽せん結果をみる」をクリック。
買ったのは連番3セット、合計30枚である。9000円で権利は得た、あとはみんなの元気玉を集めるだけだ。いや、たぶんもう遅い。
さて、捕らぬ狸の皮算用。
バラは買わないと決めている。どうせなら前後賞まとめてごっそりもらいたい。バラで買って1等が当たったとき「キーーーーーーッッッ!!もしも連番買っていたら!!!」という後悔は人生で一番味わいたくないからだ。わしの燗、間違えた、感だけで言うが、確率も連番の方が高いはず。
さあ、当たるなら7億円。夢は大きく、人生を変えていく。
まず第一に、箱ワインと箱ぽん酒を買うのをやめる。人生最後まで瓶のお酒を飲んでやる。これぞブルジョワジーー。
一本3000円のワインあるいは日本酒をあと40年飲み続ける。
365(日)×40(年間)×3000(円)=43,800,000円
わしに休刊日はない。ビールだって飲みたい。なんなら昼酒もカウントしなければ。気の合う仲間と集まったらドンペリだってあけてはっちゃけたい。エンリケなんかにゃ負けられない。人生最後までの酒代として、ほぼほぼ倍の1億円は見積もっておくのが妥当であろう。
お次は旅の資金である。仕事をやめると金銭感覚が鈍ってすぐに借金地獄に陥るであろうからあと10年ほどは変わらず働き続けることにする。しかし1年に2回の旅行は許してもらう。(←会社に宝くじカンケーないw)
わし&ハタ、二人分のファーストクラスの海外旅行を年に2回。現地では最高級のホテルにスパ、シータク貸切ってお買いもの、あと25年は世界を飛び回ろう。
2(回)×25(年間)×400(万円)=2億円
10年後あたりからハタは彼女に夢中になって着いてこなくなるはずだから、気の合う仲間とグルメツアーにシフトチェンジすることにして、余裕を持って1億円追加して合計3億円ほどは見ておきたいところ。
もう4億円消えた・・・・。はえーなおい。
あとの3億円で、海の近くに小さなおうちを終の棲家として建て、ヘルパーさんとひっそり暮らし、最後の火葬費用までを支払ったあと、残ったお金と家はヘルパーさんにもらってもらおう。イメージは、浮気ばっかりした挙句、人に説教してたスキンヘッドのおばあさん。
ちなみにハタにお金を残すという考えは毛頭ない。子供にお金を残してろくなことはない。お金を稼ぐ術を教えるのが親の役割というものだ。宝くじで豪遊してるお前が言うな。

終の棲家のバスルームはこんな感じにする。これでネイマールを招いても恥ずかしくない。(皮算用どんだけー。)
ムーチョスサレオツな風呂に、老いぼれたばあさんが垂れた尻出して入るのだ!わはは。
さあ、人生設計はできた。どっからでも当たるがよい!
続く

←後編なのに終わらないの?という声は聞こえません。

宝くじが・・・!! 前編
「あ、わたくしですか?えぇ、参加だけは毎年しているのですが、だめですね、かすりもしません。まあでも、参加しないことには権利は与えられませんから。」
わしよりもだいぶ年上かと思っていたらなんと年下だった職場のおっちゃんが放った、「参加」という言葉。みんなからお金を集めてだれかにどかんとあげちゃおう、そんなファンタスティックなゲーム「宝くじ」。もう当たってもいいお年頃よね?ね?と、どうせ当たらないのにというあきらめ心を年齢で無理やり押さえつけこっそり購入。50年買い続けているハタのじいさんはまだかすってもないらしいから年齢カンケーないとも言えるがそこもまた飲み込んで、まあイカゲームと違って外しても命はとられないので、ジャンボなゲームに参加してみた2022年サマー。
しかし当たらないと思いつつも買ったら最後、妄想がもう、ふ~みんのバスロマンぐらい膨らんで屋根まで飛んでっちゃいそうになるのが宝くじ。取らぬ狸の皮算用とはまさしくこのことで、頭の片隅にある「どうせ当たらないのに」のとおり、虚しく終わるのはわかっちゃいるけど、またふーみん。実は年下だったおっちゃんの発言どおり、「権利を与えてもらい夢を見る」ためになるかもしれない出費を肯定したい気持ちで、「どうせ当たらない」と「買わなきゃ当たらない」を行ったり来たり。
長年の友ロデニの娘曰く、正気なうちにやることリストを作るといいらしいが、それくらい意気込むと逆に当たらないような気がしてリスト作成はやらなんだ。いや、リスト作ったって当たらないもんは当たらないんだが。
さて。良いことがあった日に買う、冷蔵庫に入れる、神棚に置く、など、宝くじを買う人それぞれにこだわりの験担ぎがあるというが験って何?、わしが、いっちょ信じてみっかとたまーに買うたびにやっているのが、これ。

昔、何かで読んだか聞いたかの戦法。チャンスセンターから買って帰り、家の中で収める前に封を開ける、というもの。息苦しい封筒を開けてやり、息をさせてやるというまさかの擬人法。さあこれが、吉と出るか、凶と出るか!
続く。

←押すと金運爆上がりです。たぶん。

ただでソテツをもらった話
ただでもらった話が、シリーズ化してしまいそうな気配すら感じる、最近なぜかよく物をもらうまむたんです。膨大な贈り物に嫌気がさして離婚ファームしちゃったまちゃあきの嫁はんの気持ちはわしには分かりません。もらえるものは何でももらいます。要らなければ捨てればいいだけ。(こら)
みなさんお元気ですか。暑いです。地球は病気です。地球の最後が気になりすぎて映画「2021」をまた観ました。「エンジン~~、スタ~ト~~。。」のシーンでまた爆笑、はい地球の最後は気にならなくなりました。
嘘か誠か、「カメムシ大発生の年は極寒の冬となる」と言い伝えられており、昨年の秋はどこもかしこもカメムシだらけで今年の冬が心配でしたが、先人たちの教え通り、我が田舎は何度もドカ雪に見舞われ、我が家のドライガーデンの南国植物たちを窓ガラス越しにハラハラしながら見守り続けました。アガベとサボテンは二重にシートで覆い、ソテツにはコモを巻き、雪が降る日は何度もきれいにしてあげていましたが、カメムシの予想は偉大でした。

お陀仏さんになってしまった我が家の大黒柱ソテッちゃん、こんな寒い所に連れて来てごめんねごめんねと涙がちょちょぎれた春のある日、わしのデザインをカタチにしてくれた外構工事の社長さんから一通のメールがきました。
「まむしさんお久しぶりです。お元気ですか。この間、勝手を承知で庭のソテツの様子を見に行かせていただきました。残念ながら、ダメですね、幹が朽ちてます。他のサボテンたちは全て隆々と大きく元気に育っていて感動しました。そこでソテツなのですが、植え替えさせてもらいます。次の土曜日に伺いますので。お代は要りません。」
涙が渇きました。

その週の土曜日、大きなクレーンで吊られ、我が家にまたもや九州からやって来てくれた新しい大黒柱、立派にそそり立っています!ただです!ただなんです!!
今年はカメムシ大量発生しないことを祈ります。
